戻る


217 :.その瞳に映りしモノ ◆pcuNHWKE2Q :03/06/05 15:29 ID:UEkKmvEg
 分からない。理解できない。こんな事有ってはならない。理論上有り得ない。
 でも、マギによるデータ誤差は認められず…
 一体どういうことなの?なんでこんな事が出来るの?
 委員会が直接送り込んできた少年。フィフスチルドレン―渚カヲル。
 コアの変換無しに弐号機とシンクロする事ができ、その数値はシンジ君を遥かに陵駕している。
 だめだわ、頭の中がぐちゃぐちゃ。こんな時、先輩が居てくれたら…
 
 本部内の自動販売機で紅茶を買い、口を付ける。
 考え事をしながらだと味も風味も薄れてしまう、まるで美味しくない。
 彼がここに来てから今日で三日目。シンクロ実験も何度行った事か。
 実験中の彼の表情。自信に満ちた微笑を浮かべ、まるで全てを見透かしているよう。
 それにあの瞳。真紅の―まるでルビーのように綺麗な深い色。
 吸い込まれてしまいそうになる、あの瞳を見ていると。
 自動販売機傍のベンチに腰を下ろし紅茶を飲んでいると、足音が近付いてくる。
 考え事をしていたせいか、その人物を目に捉えるまで耳に届いていなかった。

 私がその人物の顔へ視線を移すと、にっこりと微笑み返してくる。
 学生ズボンの両ポケットに手を突っ込み、優しい笑顔を投げた少年―渚カヲル。
 そういえば、彼に直接会うのは初めてだったな。
 モニター画面では連日顔を合わせているのに、直接見ると何だか気恥ずかしい。
 女性のような細やかな肌が、Yシャツの少し開いた襟元から覗かせる。妙に色っぽい。
 白銀の流れるような髪の毛が、とても綺麗。
 シンジ君とは、まるで違う。整った―作られたような美しさを全身から放つ。
 そして、吸い込まれてしまいそうな真紅の瞳。
 数秒…ほんの数秒の間、私はその瞳に見入ってしまっていた。

226 :.その瞳に映りしモノ ◆pcuNHWKE2Q :03/06/06 02:39 ID:iawibWNm
>217
「僕の顔に何か付いてますか?」
 不意に微笑む唇が割れ、言葉が紡ぎだされる。
 心の内を悟られないように、彼に瞳から目を逸らす。 
「あ、えっと…」
 ドキドキしてる。とても、とても…
 見られている―彼の瞳に。
 それだけで頬が、顔が、身体が熱くなっていくのを感じる。
 絞め付けられるような気持になる。心が痛い。
 何か、何かを言わなければ…でも言葉が浮かばない。出てこない。
 何でこの少年にドキドキしているんだろう?自分でも不思議に思う。
 もしかして私…この少年の事……

 自動販売機の方から缶の落ちる音が耳に響く。
 逸らした視線をその方へ向けるとカヲル君は上半身を倒し、落ちてきた缶を拾うところだった。
 黒いズボン越しにキュッと締まったヒップラインが瞳に映る。
 可愛いお尻だな…適度に弾力もありそうで。
 そんな事思ってはいけない―と頭では分かっているのに、惚け眼で見入る私が居る。
 
 カヲル君が缶を手に持ち振り返り、自動販売機に背を凭れ掛けプルトップを開ける。
 その直後、再び視線が合う。
 暫くの沈黙―本当は数秒だったのかも知れないが、とても長く感じられた。
 そして彼の微笑む口がゆっくり開かれ、言葉が零れる。
「ずっと見てますよね?マヤさん。僕の事そんなに気になりますか?」
 気にならないといえば言えば嘘になる。
 私の心は知りたいと思っている―彼を、渚カヲルを。
 気が付くと私はベンチから腰を上げ、彼に向ってこう呟いていた。
「ええ、とても…」

227 :.その瞳に映りしモノ ◆pcuNHWKE2Q :03/06/06 15:17 ID:rZn5VTjc
>226
 その瞳に引き寄せられるように足が進む。
 カヲル君は私を見つめ、屈託の無い笑みを投げ掛けてくる。
 あたかもそれが当然であるかのように。
 整った綺麗な少年の顔。それが今、私の目の前にある。
 静かに唇を重ねる―柔らかな感触が私を溶かす。
 彼は、カヲル君はどうなんだろう…
 顔を離し彼の表情を窺う。
 相変わらず微笑んだまま―まるで何も無かったかのような顔。
 少しは恥らうとかしないのかしら…ふとそう思う。

「もういいですか?」
 にっこりと微笑んだ口元から言葉が漏れる。
 するりと私の前から逃れ、宛がわれた自室へと続く廊下を歩みだしている。
 その言葉に、態度に、何故か無性に腹が立った。
 彼の壊れるところが見てみたい。鳴き、喘ぎ、震える姿が……
 心が不浄のものに支配されていく。

「……まだよ」
「えっ?」

 彼の背を睨むように見ながら小さく呟く。
 その声に振り返ろうとしたカヲル君の腕を掴み、引きずるようにして廊下を歩く。

「痛いですよ、マヤさん。それに何処に行くんですか?」
 痛いに決まっている。力いっぱい握り締めているのだから。
 少し怪訝に歪み、焦るカヲル君の表情を横目に楽しみながら歩調を速める。
 行き先は…誰にも邪魔されない場所。
 これからする行為を思い頬が緩んだまま、彼に向け言い放つ。

「決まってるじゃない。カヲル君の部屋よ」

236 :.その瞳に映りしモノ ◆pcuNHWKE2Q :03/06/07 15:33 ID:SzTqYhYL
>227
 私の言葉に、カヲル君は表情を曇らせる。
 その場に足を止め、私の手を振り解こうともがき暴れる。
 良い反応をしてくれる。少しだけ楽しくなってきた…

「離してっ、離してくださいっ」
 常に冷静な言葉遣いだった少年の口から、焦り混じりの声が発せられる。
 それを無視し、思い切り掴んでいる腕を引っ張った。
 強く引っ張ったためにバランスを崩した少年の持っている清涼飲料水入りの缶が通路に落ち、転がる。
 通路の端まで転がりながら、その中身を溢していく。
「あっ……」
 それを振り返り見るカヲル君をよそに、私は彼の部屋へと足を速めた。
 そんなに飲みたいんだったら、後で飲ませてあげる。嫌って言うほど…ね。


 カヲル君の部屋の前。
 そのドアが静かにスライドし開く。
 狭い部屋。一人で使用するには丁度良い広さ。
 ドアから見て、右手前に机、その隣にベット。ベット脇の壁にある棚にはラジカセが設置されている。
 左壁には埋め込まれた本棚とクローゼットがある。
 
「マヤさん……」
 入室(はい)る事を躊躇い、私に怯えた瞳を投げるその少年の腕を部屋内に投げるように振り離す。
 急に勢い良く振られたカヲル君の身体は、机の側らに置いてあった鞄に足を引っ掛け、倒れ込むようにベットに突っ伏す。
「わっ―――!」
 少年の身体を抱きとめたベットが軋み音を上げ、静かな部屋に吸い込まれ消える。

 その後にゆっくりと部屋に入った私は、後ろ手にドアをロックし部屋の明かりを点けた。

246 :.その瞳に映りしモノ ◆pcuNHWKE2Q :03/06/09 00:09 ID:CJ8M55kX
>236
 カヲル君を掴んでいた逆の手に握っている紅茶に口をつけ喉を潤す。
 さて、どうしようかな…そう思いながら缶を机の上に置きベッドに歩む。
「うっ…ん……」
 うつ伏せに倒れているカヲル君が、起き上がろうと両手を着く。
 四つん這いになり頭を項垂れさせる少年の背後からベッドに上がり、その足元に膝を立て、覆い被さるように彼の背に身体を重ねる。
 その体勢のまま、カヲル君の身体に腕を回し抱き締める。
「なっ―!何してるんですか!?」
 私の体重に押し潰されまいと肘を張り、驚き、苦しそうに声を上げる。
 その直後カヲル君が顔を上げ、首を振り返らせた。
「まっ、マヤ…さん……」
 私の瞳に、苦しく辛そうな声を吐く少年の表情が映る。
 その瞳を見つめたまま、にっこりと微笑み返し身体に回していた腕を緩めていく。
 そして――両手が少年を包むYシャツのボタン口に届くと、そこに手を掛け生地を掴む。
「なに…するん――――!!!!」
 カヲル君が言葉を発しようとする。それとほぼ同時に両手を一気に横へと引く。
 ブチブチッと糸が千切れる音が部屋に響き、ボタンが弾け飛ぶ。
「やっ――!!」
 少年の悲痛な声にならない声。
 カヲル君もこう言う声上げるのね…心の中で、ほくそ笑む。
 止めるものが無くなり、前が開かれたYシャツの中にある少年の身体へと手を伸ばす。
 すべすべした肌の温もりが手に伝わる―とても気持が良い…
「やぁっ…や、めて、っ…」
 私のそれから逃れようと身体を捩じらせようとする。

「いやっ、やだよ!マヤさん、やめてっ!!」
 身体を捩じらせるのを直ぐに止めたかと思えば、言葉で懇願し始める。
 私が上から体重を掛けているため、腕の力を緩めると崩れてしまうので動くに動けないのであろう。
 その声を楽しみながら、私の指は少年の裸身を這い回る。
 触れるか触れないかの絶妙なタッチで胸の辺りを弄っていく。
「あっ…あ……ぁ……ん……」
 少しずつ声を漏らしながら、カヲル君の胸の蕾は膨らみを増し始めていた。


戻る