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12 :名無しさん@ピンキー :03/04/06 16:04 ID:074DveKj
 学校から帰るとシンジ君は酷く怯えた表情で、クローゼットの中で震えてい
た。
 なぜだろう?
 理由はすぐに分かった。床に染みができている。それに鼻につくアンモニア
の臭い。
「大声を出したりしたら、だめですよ」
 口枷を外すために、シンジ君にお願いする。彼は震えるばかりで、反応を見
せてくれない。
 私は、さらに念を押した。シンジ君の目をじっと見つめて。
「だめですよ」
 こくこくと、シンジ君は短く何度も頷く。
 私は口枷を外した。
「ご、ごめん……」
 シンジ君は口の周りによだれを垂らしながら、喘ぐように言った。
「粗相しちゃったんですね。だいじょうぶ、怒ったりしませんよ」
 私は、シンジ君を安心させるために笑顔を作った。
「そ、それで……」
 言いづらそうに口ごもる、シンジ君。
「あぁ、またしたくなっちゃったんですね。おしっこ」
 私が代わりにはっきり言ってあげると、シンジ君は顔を真っ赤にした。
「うん……もう、我慢できない……」
「分かりました。ちょっと待ってて下さい」
「え?」
 戸惑うシンジ君を残して、台所へいく。
 持って帰ってきた物を見て、シンジ君は困惑の色を深くした。
「これにしてください」
 シンジ君の前に銀色のボウルを置く。

13 :名無しさん@ピンキー :03/04/06 16:04 ID:074DveKj
「な、なに言ってるの……? トイレにいかせてよ」
「だめです。この部屋から一歩も出ないって、約束しましたよね」
「そ、そんな……」
「ほら、早くしないとまた漏らしてしまいますよ」
 私はシンジ君を、股を開いた格好でしゃがませた。手は後ろ手に拘束してあ
るので使うことはできない。
「できないよ……。こんな恥ずかしい格好で、見られながらなんて、できるわ
けないよ……」
「恥ずかしがる必要なんてありませんよ。私はシンジ君の全てが見たいんです
から。そうして、全て受け入れてあげますから」
 シンジ君はしばらく呻きながら耐えていたが、やはり限界だったのか、おち
んちんが震えておしっこを出し始めた。
「あはっ」
 ボウルにおしっこの当たる派手な音が、部屋に響く。
 シンジ君はこぼさないように、必死におちんちんの位置を調整している。可
愛らしい。
 放出が終わると、ボウルには薄黄色の液体がたっぷりと溜まっていた。
「たくさん出しましたね」
 おしっこしたままの格好で苦しそうなシンジ君を、座らせてあげる。
「あの……お水が欲しいんだけど……」
 シンジ君が遠慮がちに言ってくる。
「出したばかりで、今度は入れたいんですか?」
 朝からなにも口にしていないから無理もない。
「だったら、これ∴んでみます?」
 私はシンジ君のおしっこの入ったボウルを、彼に見せつけた。
 シンジ君の顔色が真っ青になる。
「ふふっ、冗談ですよ。笑ってください」
 私はおかしくて笑ったけれど、シンジ君はちっとも笑ってくれなかった。
24 :名無しさん@ピンキー :03/04/07 16:53 ID:5eL+ofks
 日曜日。今日は、一日中シンジといられる。なんて幸せなんだろう。
 この部屋で一緒に過ごすようになってから数日で、シンジもだいぶ私の気持
ちを理解してくれたみたいだ。
「おはよう、シンジ」
 私はシンジに挨拶して、拘束を外してあげた。眠るときと、私が部屋が出る
とき以外は手足を自由にしてあげている。抵抗なんてされない。
 きれいな体をいつでも見ていたいから、ずっと裸でいてもらっている。代わ
りに付けた赤い首輪が、とっても似合っている。
「お、おはよう……山岸…さん……」
 彼はまだ、照れがあるみたい。
「もう、そんな他人行儀な呼び方しなくていいんですよ」
 けれど私が微笑んであげると、すぐに素直になってくれる。
「うぅ……おはよう…マユミ……」
 私は満足して、シリアルにミルクを注いだ物をシンジの前に差し出した。容
器はピンク色の犬用の物。
「……いただきます」
 シンジは四つんばいで身を屈めて、食べ始める。舌を必死で動かしているの
が可愛い。一日中見ていても飽きないと思う。
 うん、今日は一日シンジを見て過ごそう。一瞬も目を離さずに。
 けれど、私の思いはインターホンの音に邪魔されてしまった。
 食事の途中で可哀想だけど、シンジをまた拘束して玄関に向かう。

25 :名無しさん@ピンキー :03/04/07 16:53 ID:5eL+ofks
 なにかの集金か配達だろうか。いずれにせよ邪魔者だ。すぐに用件をすませ
て追い返そう。
 私は胸中で毒づきながら、顔だけは穏やかさを装い玄関の扉を開けた。
「はーい」
「こんにちは、はじめまして」
 見ると二十代後半くらいのなんだか軽そうな女性と、その後ろに二十代半ば
くらいの眼鏡を掛けた男性がいる。
「どちらさまですか?」
 見覚えはないし、集金の類とも思えない。
「あぁ、えっと……あれ、名刺、ポケットに入れてたと思ったんだけど……ご
めん、ちょっと待ってね」
 女性は、体のあちこちをまさぐりだした。ずいぶんとしまりのない人だ。初
対面で馬鹿にされてるみたいで不愉快。
「葛城さん……どうぞ」
 彼女の部下らしい男性が、彼女に名刺を渡す。ずいぶんと用意がいい。いつ
ものことなのだろう。私は、その男性に同情した。
「あら、気が利くわね、日向君」
 女性は、悪びれる様子もなくあっけらかんと笑顔で名刺を受け取って、私に
差し出した。
「特務機関ネルフ、作戦部部長、葛城ミサト……」
 読んでみて、私は心臓が跳ね上がりそうになった。
43 :名無しさん@ピンキー :03/04/09 03:52 ID:RLVUULo9
「父なら留守ですけど……」
 私は内心の動揺を極力抑えて、口にした。義父は国連の技術者だ。今はネル
フに出向している。だから、ネルフの関係者がきたら、父に用があると思うの
が普通。これでいい。
「ううん、今日はお父さんじゃなくて貴方に用があるの。ネルフとして、とい
うよりもシンジ君の保護者としてね」
 わ、私に!? もしかしてばれているの?
 私は、ぐらつきそうになる足に力を入れて耐えた。だいじょうぶ。シンジ君
を家に入れたのは誰にも見られなかった。もし見られていたとしても、あのと
きの格好じゃ誰も男の子だなんて思わない。
 それにばれているなら、すぐに私の部屋に押し入ってきているはず
「シンジ君のことですか……?」
「ええ」
 ミサトという女性は笑顔で、真意は読みとれない。
「たしか、ネルフの研修で四、五日くらい前から休んでますよね」
 学校では、そういうことになっている。だから私もそれに話を合わせなけれ
ばいけない。私は、余計なことを言わないように慎重に言葉を選んだ。
「そのことなんだけど、実はシンちゃん行方不明になっちゃってるのよ」
「行方不明……。本当ですか?」
 大げさにならない程度に驚いてみせる。
「ええ、全力で探しているのだけど手掛かりが少なくてね。クラスのみんなに
聞いて回ってるってわけ。なにか心当たり無いかしら? 変わった様子があっ
たとか、どんな些細なことでもいいの」

44 :名無しさん@ピンキー :03/04/09 03:53 ID:RLVUULo9
 なんだ、なにも分かってないんじゃない。私は拍子抜けした。
「いいえ、私は転校してきて間もないですし……特に思い当たらないです」
「そう? 最近、仲がいいって聞いたのだけれど」
 ぎくりとした。さすがに、そのくらいのことは調べているんだ。あまりにあっ
さり答えすぎて、返って怪しまれたかもしれない。
「そ、そうですね。私も碇君も本が好きで……話が合いましたから」
 ネルフの女性は、じっと私を見つめている。私は耐えきれずに視線を泳がせ
た。さらに悪いことに、
 ごとっ。
 と、階上で物音がした。シンジが体を壁にぶつけるか、なにかしたに違いな
い。
 だめだ。ばれちゃう。このままじゃ、ばれちゃう。もう、ばれちゃう。そう
したらシンジと離ればなれだ。もう会えないかもしれない。嫌だ。そんなのは
絶対に嫌だ。
「音がしたみたいだけど、誰かいるの? たしかお父さんと二人暮らしよね」
 女性は天井を見上げて言う。明らかに怪しんでいる。
 私は覚悟を決めた。
「子犬がいるんです。雄なんで、ときどき噛まれたり吠えられたりするんです
けど、とってもかわいいですよ」
「へぇ、私も犬好きよ。でも、躾はちゃんとしないといけないわね。小さい頃
が肝心よ」
「ええ、私もそう思います。可哀想だけど厳しく躾て、それから――めいっぱ
い愛してあげようと思います。よかったらご覧になりますか?」

45 :名無しさん@ピンキー :03/04/09 03:53 ID:RLVUULo9
「いえ、残念だけど遠慮しておくわ。こんなときだしね。せっかくの日曜なの
に邪魔しちゃったわね」
「そんな、私の方こそ力になれなくて、すみません。碇君、早く見つかるとい
いですね」
「そうね。じゃ」
 二人が出ていって、私は玄関の扉を閉めた。
「しっかし、どこいっちゃったんでしょうね、シンジ君。保安部の連中泣いて
ますよ」
「肝心なときにこれじゃあ、職務怠慢って言われてもしかたないでしょ」
「やっぱ戦自っすかね」
「まっさか、いくらネルフを目の敵にしてても、そんな馬鹿なことするはずな
いわ。メリットもないし。それならよっぽど身内の方が怪しいわよ」
「委員会に、ゼーレですか。たしかに、ありそうですね」
 ドアを開ける音。閉める音。エンジンが掛かって、その音が完全に聞こえな
くなってから、私はその場に座り込んだ。
「はっ、ははぁっ」
 おかしかった。勝手に笑い声が出てしまうくらい。ギャンブルで勝ったとき
というのは、こういう気分なのだろうか。
 そう、私は勝った。シンジを守りきった。運命が、私に味方しているに違い
ない。
 愉快だった。心底愉快だった。
 私は床を手で叩きながら、哄笑を上げ続けた。
53 :名無しさん@ピンキー :03/04/09 15:10 ID:lYRlXdvO
 部屋に戻るとシンジは、がだかだと身を震わせていた。自分でも悪いことを
したと分かっているみたい。
 私は怒ったりしない。シンジは、こうして私のもとにいてくれるのだから。
 けど、躾はきちんとしなくちゃいけない。シンジのためにも。
 シンジを膝の上に乗せると、震えが直に伝わってくる。こんなに怯えて可哀
想。
 早くその罪の意識を取り去ってあげよう。罰を与えることで。
「反省してくださいね」
 平手を振り上げて、シンジのお尻に力一杯振り下ろす。
 パッン、と小気味のいい音がして、シンジが悲鳴を上げる。
「憎くて叩くんじゃありませんよ。シンジが愛しいから叩くんです」
 もう一度。
 さらに、もう一度。
 パッン、パッンとシンジのお尻を太鼓みたいに叩き続ける。
 その叩き心地、呻き声の心地よさに、ほんのすこし度が過ぎたみたい。
 気づくとシンジのお尻は真っ赤に腫れ上がり、瞳からは涙が零れていた。
「反省してくれましたか?」
 口枷を外してあげると、
「ごめん…ごめんなさい……もうしない…しないから、許して……」
 シンジは素直に謝ってくれる。もちろん、私は許してあげる。でもその前に、
「じゃあ、どうすればいいのか分かりますね」
 反省を態度でも見せてもらわなくちゃ。
「う、うん……」
 手枷を外して、シンジを立たせる。

54 :名無しさん@ピンキー :03/04/09 15:11 ID:lYRlXdvO
「何回……?」
「そうですね。素直だから、三十回でいいです」
「三十回……。うん、分かった」
 私が答えるとシンジは頷いて、自分のおちんちんを平手で叩いた。これが私
の教えた反省のしかた。
「ほら、ちゃんと数を数えながらじゃないとだめですよ。もう一度、始めから」
「あ、うん……一回」
 数を数えながら、おちんちんを叩く。素直で可愛い。
 渾身の力を込めているはずだ。でないと意味がない。証拠にシンジの顔は叩
くごとに、苦痛に歪む。
「十回……うぅ」
 十回目くらいから、シンジのおちんちんは変化を見せ始めた。ふふっ、大き
くなってる。
「二十一……うまく叩けないよ……」
「だめですよ、力を抜いちゃ。思い切り叩いてください」
 二十回を越えた頃には、完全に勃起していた。たしかにお腹に着くくらい上
を向いてしまい、叩きづらそうだ。でもシンジは健気に、それを叩く。その度
におちんちんが、上下に派手に震えて私の目を楽しませてくれた。
「三十っ」
 反省が終わると、おちんちんははち切れんばかりになっていた。
「よくできましたね。もう、悪いことはしちゃだめですよ」
 シンジの頭を撫でてあげる。
「うん……」
「それから、ちゃんと反省できたご褒美です」
 私は跪いて、シンジのおちんちんに口を付けた。
60 :名無しさん@ピンキー :03/04/10 15:57 ID:E6xDCwy5
 熱い。シンジのおちんちん。
 亀頭を丸ごと頬張って、その感触を楽しむ。
 手では陰茎を擦って、もう片方で睾丸を揉んであげる。シンジは睾丸を強く、
掴まれるのが好きみたい。握っていると小刻みに体が震えるのが分かる。ふふっ、
震えちゃうくらい気持ちいいんだ。思い切り握ってあげるね。
「うぅ、あぁぁっ」
 裏筋に舌を這わせると、シンジは切なそうな声を上げた。とっても敏感なと
ころだもんね。
 もっと感じるところを責めてあげる。私は亀頭の先――尿道口を、舌を差し
入れるようにして擦った。最初は痛がったけれど、今ではこれをするとシンジ
はすぐに、
「だめっ。出ちゃうよ……」
 ほら、射精してしまう。
「まだですよ。私がちゃんとくわえてから」
 おちんちんを、できる限り奧まで飲み込む。シンジの精液は一滴だって逃し
たくない。
 目で出してもいい合図を送り、とどめに陰茎を擦り上げてあげると、シンジ
はすぐに精液を噴出させた。
 口の中でおちんちんが跳ねる。喉に精液がぶつかるのが分かった。
 射精が終わってもすぐには口を離さずに、おちんちんを吸う。こうすると先
に残っていた精液を味わえる。シンジもいったばかりですごく敏感だから、堪
らなく気持ちいいみたい。
 私が満足するまでおちんちんを吸い尽くすと、そのころにはおちんちんはま
た勃起している。嬉しい。私にこんなに感じて、欲情してくれるシンジが何も
のにも代え難く愛しい。
 今度はおまんこで、愛してあげよう。
 私はシンジを寝かせて、その上に跨った。
 今日は日曜、時間はいくらでもある。シンジの精液を全てこの身に受け入れ
てしまいたい。
84 :名無しさん@ピンキー :03/04/11 05:53 ID:uQas4n1L
 シンジのおちんちんを私のおまんこに入れようとした瞬間、階下で玄関のド
アが開く音がした。
 え? 玄関のドアは、さっき鍵を閉めたはず。義父は今日も仕事で、こんな
時間に帰ってくるわけがない。
 私が混乱している内に、素早く階段を上る音があっという間に近付いて――
 バンッ、と目の前のドアが押し開かれた。
「やっぱり気になって、見にきちゃったわ。ほんと可愛い子犬ね、山岸さん♪」
 現れたのは葛城とかいったか、帰ったはずのネルフの女性だ。
 その姿を見て、シンジが歓声を上げる。そんなに嬉しいの? 私から逃れら
れることが。
「ミサトさんっ!」
「は〜い、シンちゃん。おひさ」
 女性は軽く手を挙げて、おどけた様子で一歩こちらに近付いた。
 私は威嚇するように怒鳴り声を上げた。
「なんで……なんで分かったの!?」
「そりゃ分かるわよ。あなたの倍は生きてますからね。あなたが嘘をついてる
ことくらい、すぐに分かったわ」
 女が、また一歩近付く。私たちとの距離は、もう二メートルも無い。この距
離がゼロになったとき、私はシンジを失う。たぶん永遠に。
 嫌だ。そんなことさせるもんか。
 私はシンジを掴んで立ち上がり、後ずさった。けど、すぐに背中が壁にぶつ
かって逃げ場を失う。
「うぅぅっ!」
85 :名無しさん@ピンキー :03/04/11 05:53 ID:uQas4n1L
 自分でも獣じみて思えるうなり声が、口から漏れる。私は机の上のペン立て
に手を伸ばした。
 カッターナイフを手に取り、がちゃがちゃとできる限り刃を伸ばして、シン
ジの首筋に押し当てる。
「渡しません。絶対に渡しませんよ。シンジは私のもの。私の理解者。私の恋
人。私の運命!」
 本という虚構の中にしか救いを求められなかった私が、現実で手に入れた唯
一の物。たった一つの本物。
「渡すくらいなら――殺します」
 吐く息が熱い。自分の言葉に酔いそうになる。殺すことで愛する者の全てを
手に入れる。そんな愛し方が、なにかの本に書いてあった。読んだときにはあ
まりぴんとこなかったし、正直今も理解できないのだが、まあいい。それが愛
し方なのなら。シンジを殺そう。私はシンジを愛しているから。
 なのに女は、なんの動揺も見せず涼しい顔で懐に手をやり、
「その段ボールを切るのにも手間取りそうな、ちゃちいカッターであなたがシ
ンちゃんの喉を裂くのと――」
 拳銃を取り出した。言うまでもなく本物なのだろう――モデルガンとの区別
なんて私にはつかないけれど。
「私があなたを撃ち殺すの、どっちが速いかしら?」
 へえ、ネルフの職員ってそんなことまで許されるんだ。知らなかった。すご
いんだ。将来、就職先の候補に考えておこう。国際公務員だし、安定職だ。
「撃てばいいわ。いくらでも撃てばいい。それでもシンジは渡さないから!」
 恐くなんかない。私は、シンジを守るために最後まで戦って、そして――死
ぬんだから。最後の瞬間まで最愛の人のために行動できるなんて、そのかけが
えのなさを嫌と言うほど意識できるなんて、こんなに幸せなことはない。
95 :名無しさん@ピンキー :03/04/12 04:23 ID:o7BvgXdZ
「やめてくださいっ!」
 叫び声を上げたのは、シンジ。
「心配しなくても、だいじょうぶよ。こー見えても私、射撃は得意なんだから。
シンちゃんに当てたりしないわよ」
 それを聞いて安心する。狙いは正確じゃないと困る。シンジを殺していいの
は、私だけなんだから。
「そうじゃないです。マユミを――山岸さんを撃つなんて、やめてください。
そんなことする必要ないじゃないですか」
 全身の力が抜けた。
 なんて、優しんだろ。こんな酷い目に遭わされているのに。それでも私の心
配をしてくれるなんて。こんなだから、私は好きになってしまったんだ。
「シンジ……」
 カッターナイフが手から抜け落ちる。私は狂っていた。けれど、それが自覚
できてしまうということは、やっぱりどこか狂い切れていなかったんだと思う。
シンジの言葉で、それに気づいてしまった。
 だから彼の首に傷を残して、自分が撃たれるなんてことは、私にはもうでき
なかった。
 シンジの首から腕を離して、私はその場に崩れ落ちた。
96 :名無しさん@ピンキー :03/04/12 04:23 ID:o7BvgXdZ
 思ったほど、酷いことにはならなかった。
 あの後、三日間ほどネルフに拘留されたが、ただ閉じこめられているだけで
――私は記憶操作や、マインドコントロールをされるのではないかと覚悟して
いたけれど――ほとんどなにもされなかった。最後に、もうシンジに近付くな
と言われただけだ。
 この程度で済んだのは、シンジが口添えしてくれたんだと思う。それとあの
葛城さんも。
 その後で、このどこにあるかも分からない精神病患者のための施設に押し込
められた。待遇はいい、ベットに縛り付けられたりはしないし、食事も三度き
ちんと出る。外出はできないが、施設内の庭を散歩するくらいはできる。
 一度、迷ったふりをして外へ出ようとしたら、出入り口を見張っていた大柄
な男に注意された。出口は一カ所だけで、他は四、五メートルある塀がぐるり
と隙間無く囲んでいる。
 私は、まともになろうと思った。
 罪を認めて、それを償おうと決心した。
 シンジのことは、もう諦める。
 だって、そうしないとここから出られそうにないから。
 幸い、職員の受けはいい。遠くない将来、ここから出られると思う。そうし
たら――

 待ってててね、シンジ。今度は、もっとうまくやるから。

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